電気自動車と国際政治~客観的な視点の必要性
突然ですが、電気自動車について、みなさんはどう思いますか?
どこかで見たのか聞いたのか思い出せませんが、
いずれガソリン自動車がなくなると聞いて、驚いた記憶があります。
元々車にも興味関心があったからなおですね。
▽朝日新聞 2021年5月12日 14時02分
トヨタ、2030年に電動車800万台へ「脱炭素」加速:朝日新聞デジタル
電気自動車は、二酸化炭素がでないから環境にいい!
日本だけでなく、エコな社会の取り組みが世界的に広がっており、
電気自動車はその一躍を担えるものだ!!
だけど、それは電気自動車の一面しか見れていないのではないでしょうか。
現在、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)が国連でも採決され、
持続的可能な社会を、2030年の15年間で達成するために様々な目標が掲げられています
環境保護という点で、ひとつの手段として、欧米をはじめとして電気自動車が注目されています
ガソリンで走る従来の自動車に比べて、電気で走る電気自動車はエコでクリーンと
言われていますよね。
しかし、電気自動車が普及したとしても、
問題にされている二酸化炭素の排出量が変化しないとしたら?
また電気自動車に必要なリチウムイオン電池をつくるのに、
途上国の環境が破壊されているのだとしたら?
考え方や物事の味方が変わるかもしれません
以下は、私の個人的意見が含まれており、これが正解というものではないという前提で
紹介させていただきます
1、削減される二酸化炭素はそこまで削減されない?
確かに、電気自動車は従来の自動車に比べて、排出量が減るのは間違いないと思います
ただ、これはもう少し大きなスパンで考えるとどうでしょうか
電気自動車の製造過程や、そもそもの電気を製造する過程で出る二酸化炭素のことです
電気自動車のバッテリを作成するには大きな二酸化炭素が必要です。
なぜなら、採掘する過程でも石油も消費されるからです
先進国をはじめとする国で電気自動車が普及したら、不足している電気を補うために太陽光や風力パネルが必要となり、それを作成する過程でも二酸化炭素は排出されます
特に火力発電が多い国では、その作成過程で大きなCO2を排出することになります
また、電源構成比も踏まえたうえで、考える必要もあります
日本は化石燃料に頼る発電の割合が高いとされています
電気自動車が流行っているという流れに、ただ従うだけだけでいれば、
トータルで排出される可能性はさほど変わらないともいえるのではないでしょうか
さらにクリーンエネルギーが先進国に独占されてしまえば、
途上国は従来の車に頼らないといけない可能性もありますよね
先進国だけクリーンになってもトータルでは変わらないと思うのは、
以上からです。
②原料のコバルトやリチウムの採掘過程で人権侵害や環境破壊が起きています
電気自動車には、リチウムが必要で、リチウムを製造する過程で必要なものがコバルト
だといわれています。
コバルトは、スマホやノートパソコンにも使われており、
近年、電気自動車が注目されていることも伴って、コバルトの需要が増えています
世界の算出量のなかで、半分以上を占めるのは、コンゴ民主共和国です。
採掘作業を手でしているとも聞いたことがあります。
またこの労働者のなかには、子どもが含まれており、児童労働の問題にも
つながってきます
これだけ過酷な労働であっても、一日で稼げるのは100円程度だといわれています
先進国はSDGSを達成するぞと意気込んでいるなかで、電気自動車を製造、採掘する過程で発生する児童労働や過酷な労働はどうするつもりなのでしょうか?
電気自動車が普及すればするほど、採掘する現場では問題が深刻になりかねないですね
電気自動車がいい側面に着目されがちではいますが、今後のその行方を追っていこうと思います。
③電気自動車の廃棄はどうするの?
バッテリーをどのように廃棄するのかはあまり取り上げられていません。
バッテリーは燃えやすい性質をもっており、燃えたときは有害な化学物質を発するといわれています
中国では、電気自動車の墓場も登場しているようです
リチウムイオン電池のリサイクル問題はそこまで進展していないといわれています
キーワード:電気電子機器廃物 E-Waste
(スマホやノートパソコンの廃棄物のことです)
リチウムイオンだけに限らずの話ですが、貧しい国がその廃棄物の最終的な処理場を任されているのは学生時代にも学んだことがあります。
電気自動車を世に送り出すということはとてもいいことかもしれませんが、
一方で、その廃棄やゴミの問題はどこにいったのでしょうか?
俗にいう臭いものに蓋ををしただけになっていませんかということです
世界を正しくみるのは難しく、人間だからこそ、間違えてしまうこともあるはずです。
人から聞いたからこうだと、決めつけるのでなく、本当にそれは正しいのか?
という疑問は持つことを意識しつづけることにします
今回は、国際政治の話ですが、
客観的な視点から物事の本質を見極めること
がいずれにおいても大事なのではないでしょうか。
客観的な数字から真実を読みとき、謙虚に学びつづける姿勢こそが必要だと思いました
学んだことを自分の子どもにも教えていけるように、今後も学習してまいります。
それではまた。