【経験談】うつを発症に至るまで

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現代日本において、うつ病は、今や100人に6人発症する病気です。

これを多いとみるか少ないとみるかは、人それぞれですが、

いち経験者として、まだまだ浸透していないなと思うときがあります。

 

具体的には、うつになる人は心が弱い。気分のコントロールができていない。

メンタルが弱いなどいう人がいるのも事実です。

 

ですが、私はそうは思いません。

 

必死にこらえて、耐えてきたけど、心の限界を迎えてしまった結果が、

うつ病なんだと思っています。

 

心無い言葉を仮に誰かがいっているにしても、それは本質を理解できないだけです。

 

 

私の場合は、様々な要因があるにしても端的にいえば、

環境を一度に変えてしまったことが原因だと思っています。

 

具体的に言うと、東京で二人暮らしをしていました。

私も、当時の妻もともに地方出身者です。

 

2年間の東京生活の中で、こどもが生まれることがわかりました。

 

2年いると、関東での子育てにも詳しくなります。

 

そのなかで、関東での子育ては2人でやっていけるのかとかなり悩みました。

 

様々な選択肢を考慮した結果、妻が子育てをしやすいように、

妻の実家近くで公務員へ転身しました。

 

自分のこれまでのキャリアを捨てての選択でしたが、

妻やこどものためになるならと思ってそちらの道へいきました。

 

転居してから、1か月ほどで子供が無事にうまれました。

 

このときから、自分の異変に感じつつありましたが、

あくまで気のせいということでごまかしていたんです。

 

そこからしばらくしてから、過去のキャリアを捨ててしまったことを

強く強く後悔しました。なんで?どうして?と自分を責め続けました。

 

このときになぜ自分が自分の味方でいてあげれなかったんだとうと今では思います。

自己肯定感という言葉、このときは皆無というよりマイナスでありました。

 

寝る前になると、マイナスのことを考えてしまい、

寝れなくなった、すなわち不眠症をここで発症してしまいます。

 

朝もつらい。仕事にも行きたくない。体調を崩す。

今まで楽しくしていた趣味も面白くない。子供が可愛くない。

 

こんなことを繰り返していました。

 

だけど、自分のなかでは、心配をかけてはだめと言い聞かせて、

仮に誰かに体調を心配されても、「大丈夫」と答え続けていました。

 

しかし、こんなことをしていても、長続きはしませんでした。

 

決定的になったのは、何もしていないのに、涙が止まらなかったこと。

 

これをみて驚いた妻が、精神科に一緒に行くから見てもらってと言ってくれたんです。

このときの妻には本当に感謝しています。

 

診断を受けて、初めて自分がうつ病になっているということを知るに至ります。

 

うつ病は精神力でどうこう言えるものではないと思う理由は上記の経験からです。

 

私の場合は、結論、休職という選択はとらず投薬しながら、仕事はしていましたが、

 

しんどいときは、会社のことはおいておいて、休むのもありだと思います。

 

会社は自分に何かあったときに、守ってくれますか?

 

いえ、守ってくれないんです。

 

そのときに守ってくれるものは、身近にいる家族です。

 

自分の体がなにより第一。そう思っています。